マイライフストーリー〜最高に傷ついた体験が、人生で最高の選択だった話

今日は、僕自身の体験についてお話ししたいと思います。
過去、恋愛でものすごく傷ついて、痛い想いをしたことがあります。
でも今振り返ってみると、傷つくことにはなってしまったけど、それでもあれこそが最高の選択だったと思える。
そんな体験でした。
不思議ですよね。
めちゃめちゃ傷ついたのに、それが最高の選択だったと思えるなんて。
もうずいぶん昔、
1998年のことでした。
僕は大学を卒業してまもなく、スペインに留学していました。
地中海沿いの、白い砂浜のビーチがあるアリカンテという町でした。
そのとき、スペイン語学校で知り合ったポーランドの女性に恋をしてしまったのです。
気取ったところがなく、Naturalなところにとても惹かれました。
彼女は2ヶ月の短期留学。
楽しい時間は、あっという間に過ぎて、彼女が帰国する日が迫ってきました。
帰国するともう人生で2度と会うことはありません。
好きになった人と、人生でもう2度と会えない、そんな経験をそれまでしたことがありませんでした。
彼女がポーランドに帰国した後、もう会えないという現実に、どうしようもなく寂しくなり、彼女をポーランドまで追っかけていったんですよね。
帰国する前にもいろいろあったのですが、長くなるので割愛し、これだけ書くと、なんだかストーカーみたいですね…
世界を股にかけるストーカー笑
まあ、そうではないことを信じて、書き進めます…
でね、
もう、恋心満杯でポーランドまで飛んだんです、笑。
(真冬のポーランド。ポズナンという町)
でもうまくはいきませんでした。
僕は、ポーランドまで追っかけて行ったにもかかわらず、いざ彼女を前にすると、言いたいことを、何も言えなくなりました。
好きだという想いで、心の中はいっぱいだったのに、伝えたいことを何も伝えられなかったんです。
そのもどかしさをごまかすために、お酒ばかり飲んで、四六時中酔っぱらっていました。
本場ポーランドのウオッカはめちゃめちゃ効きます、もう酔いちくれまくり、笑。
そして、しらふでは彼女になにも言えなかった僕は、酔っぱらった勢いを借りて、彼女に近づこうとしたんですね。
そしたら、「お酒ばかり飲んで酔っぱらう人は嫌いよ!」って怒られた上に、振られてしまったんです、泣。
本末転倒ですよね。
好きで辛いからお酒を飲んだのに、
お酒ばかり飲んで酔っ払う人は嫌いと振られてしまう・・・
おまけに、付き合っている人がいると言われました。
もうそのときは、本当に傷つきました。
そのあとは、
一人ウォッカ祭り!!!
寒い冬の夜、一人で酒場に出て、浴びるほどウオッカを飲み倒しました…
正確には飲み倒れました、笑
ポーランドを去ってからも、何年も心の底で引きずっていたと思います。
この体験は、胸にナイフが突き刺さったかのように痛くて辛いものだったのですが、
今思い返すと、ポーランドまで行ったのは、数ある人生の選択の中でも、最高の選択だったと思えるのです。
行くかどうか迷っていた時、反対する友達もいました。
住む場所も離れているし、日本人とポーランド人でうまくいくわけがない。
忘れた方がいい。
行っても傷つくだけだ。
そんな言葉をもらいました。
たしかにもっともだなって思いました。
どう考えてもうまくいくと思えなかったし、傷つくことしか想定できませんでした。
それでも、僕の中には無視できない気持ちが存在して、
その「もう一度会いたい」という気持ちはどうしても消すことができませんでした。
起こった出来事をそのまま言葉にすると、
好きな人をポーランドまで追っかけて行った。
にもかかわらず、言いたいことは何も言えず、
お酒に走り、酔いちくれてしまった挙句
振られてしまった。
おまけに、相手には付き合っている人がいた。
死ぬほど傷ついた。
なんだけど、
起こった出来事ではなく
もっと見えないところを言葉にすると、
すごく怖かったけど、
うまくいくとは到底思えなかったけど、
このままでは後悔すると思ったから行った。
伝えたい想いはたくさんあったけど、
彼女がはっている透明バリアを前に、
どうしても言えなかった。
情けない自分をいっぱい感じたし、
ものすごく傷ついた。
でも、それでもいいと思えるたしかなものがあった。
とことん自分の本当の気持ちに向き合えたことだ。
ぶざまに振られてしまった恋だけど、
僕にとっては、人生かけた恋だったのです。
自分の気持ちに嘘はつかなかった。
このことが、今の僕の人生にとっては大きな意味があります。
もし、あの時、傷つくことが怖くて、自分の本当の気持ちにフタをしていたら、後悔していたと思います。
この体験になんの後悔もありません。
自分にとって大切なことであればあるほど、恐れや不安が湧いてくるもの。
でも、そんなときに、大切にしたいこと。
自分の気持ちに嘘はつかない。
この体験から学べたことです。
(1998年、スペインアリカンテにて)
P.S.
振られた後は、写真や手紙を燃やしてしまったり、必死で忘れようとしたんだけど、あれから15年くらいもの間、クリスマスには、ポストカードを送ったり、届いたり、いつしか相手の幸せを願いあえる友達となっていました。
遠く離れた国で、こういう友達を持てたのも幸せだなって思います。
P.P.S
このスペインの話を以前ストーリー調で書いたことがあります。
好きな人がいるけど、どうしていいかわからない
そんな悩みを感じている人に読んで頂けたらなにかしらヒントになるかもしれません。
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