太陽系で一番難しい恋 (高校生編) 第1話
私、いまでこそコーチとして恋愛の悩みもサポートしていますが、ものすご~く恋愛ベタだったときがありました。
過去形にしていいのか?
いいのか?
好きな人に限って、コミュニケーションがうまくできなくなってしまう。
好きな人に限って、したいことと全然違うことをしてしまう。
これは、きっと呪いに違いない。
好きな人にだけ極端に不器用になってしまう自分の恋愛下手さを、ずっと恋の邪魔をする呪いのように感じていました。
でも、今では少し違った視点でみれているのです。
恋愛ベタだからこその体験がそこにはありました。
そんなことに気づかせてくれた恋愛ベタ、デビュー戦のお話です。
僕が奈良に住んでいたときの高校生の時の話である・・・
( ゚Д゚)
たしか高校3年生のときだったと思う。
僕には、違うクラスに恋い焦がれる女子がいた。
プライバシー保護の観点から仮名で彼女のことを、ヒマワリちゃんと呼ぶことにしよう。
このヒマワリちゃんとは、まったくお話ししたことがなかったのだけど、そのかわいらしさに一目惚れをした。
別のクラスだったので、頻繁に会えるわけではなく、たまに廊下ですれ違う程度であったが、そのレアさが、また会ったときのドキドキを膨らませた。
僕は当時、女子と付き合ったことがなかったが、そのヒマワリちゃんとは、なんとかして付き合ってみたいと考えていた。
正確には、彼女と一緒に下校したいと考えていた。
高校生のときは、女子と一緒に下校することに憧れるものである。
ただ、僕には、致命的な欠点があった。
それは、女子を好きになった途端に、全く話せなくなってしまうことだ。
名誉のために言っておこう。
僕は、女性が苦手なのではない。
女友達と話すのはなんら問題がない。
ただ恋愛感情が湧いた時点で、急におかしくなってしまうのだ。
よく小学生が好きだという表現がうまくできないがために、好きな子にいたずらをしたり、無視してしまうといった裏目行動をすることがあるが、僕の場合は高校生になっても、この裏目行動に一向に進歩がなかった。
すれ違うだけで、胸がバクバク緊張するようになってしまい、しばらくは声をかけるなんてとても考えられず我慢していたが、胸のあたりがだんだん苦しくなってきて、もう気持ちを抑えることができなくなっていた。
僕は、意を決して告白しようと心に決めた。
高校生のときなので、まず友達になってとか、お茶に誘ってとかそういう段階的なアプローチが思いつかない。
生か死か!
受け止めてもらえるか、華々しく散るかのゼロイチ作戦だ!
そのころは携帯電話はもちろんメールもなかったので、ヒマワリちゃんとコンタクトを取るには、おうちの固定電話で電話をかけるしか方法がなかった。
僕は母も父も妹もいない日を見計らい、ついにヒマワリちゃんに電話をかける決心をした。
受話器を持つと手がブルブル震える。
「あっ、あっ、あ”~~〜、もしもし、もし、もし、」と発声練習をするが、声が震えてどうしようもない。
どうしようもない僕は、とりあえず、冷たい水で顔を洗うことにした。
高校生なので、酒の力もたばこの力も借りられない。
水の力だ!
水でバシャバシャ顔を洗い、頬っぺたを2,3発ベシベシとひっぱたいた。
それでも、受話器を持ってダイアルに手をかけると、体中が震える。
景気づけにロッキーのテーマを聞くことにした。
しかも大音量で!
パッパパ、パッパパ、パーパパパー♪
飛び跳ねながら聞いた。
そして、聞き終わった直後に受話器を持つのだけど、それでも身体が震えてかけることができない。
「あー、情けない!もうやめようか・・・・」と思った。
顔をひっぱたいてまで頑張ったのだ。
いやいやいや、と勇気を振り絞り、とりあえず、また顔を洗いに行った。
冷たい水で洗顔 → 頬っぺたをひっぱたく → ロッキーのテーマ → 受話器を持つ
→洗顔 → ひっぱたく → ロッキー →受話器
→洗顔 → ひっぱたく → ロッキー →受話器
と、2,3回は繰り返しただろうか・・・
ついにかけてしまった。プルルルル ♪
「ぐわー、かけてしまった~!!!!」 ( ゚Д゚)
続く。
第2話はこちら
P.S.
青春だなあ・・・
甘酸っぱいわ、笑
タイトルの太陽系で一番難しい恋とは、、、
恋愛をテーマにコーチを始めた頃、
「世界一難しい恋」というドラマがやっていました。
恋愛下手の主人公が奮闘する内容ですが、
ドラマを見ていて下手くそぶりに笑いながらも、
自分はこのドラマの主人公より上手(うわ手の)、
恋愛下手だなと感じ、
世界一の上は???という問いでこうなった次第です、ハイ。
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